[内閣名] 第25代第1次若槻(大15.1.30〜2.4.20)
[国会回次](帝国)第51回(通常会)
[演説者] 若槻禮次郎内閣総理大臣
[演説種別] 施政方針演説
[衆議院演説年月日] 1926/2/1
[貴族院演説年月日] 1926/2/1
[全文]
諸君、前總理大臣加藤伯爵の帝國議會開會中俄に薨去せられましたることは、國家の爲め痛惜の至りに堪へざる所であります、不肖圖らずも大命を拜しまして、故加藤伯爵の後を承けて内閣を組織し、茲に諸君と相見ゆるに至りましたことは、洵に光榮に存ずる所であります、内閣は新に組織せられたのでありますけれども、政府の内外施政の方針には何等變更を加へない考であります、隨て其既に提出を致して居ります所の法律案等は、悉く其儘と致します考であります、唯々豫算案だけは都合上一旦撤囘致しまして、更に再び提出するの手續を執ることに取計ひました次第であります、諸君は宜しく政府の意の在る所を諒とせられて、從來竝に今後提出致しまする所の各案に對しまして、御協贊を與へられんことを希望して已まない次第であります