[文書名] 安奉鐵道に關する覺書(安奉鉄道に関する覚書)
明治四十二年(一九〇九年)八月十九日奉天ニ於テ調印
大日本帝國奉天駐在總領事小池ト大淸國東三省總督錫曁ヒ大淸國奉天巡撫程ハ茲ニ各本國政府ノ命ニ依リ安奉鐵道ノ件ニ關シ左ノ各項ヲ議定ス
一、軌道ハ京奉鐵道ト同樣トナスコト
二、兩國ハ大體ニ於テ兩國委員カ旣ニ踏査決定セル線路ヲ承認スルコト
尤モ陳相屯ヨリ奉天ニ至ル線路ハ兩國ニ於テ追テ之ヲ協議決定スルコト
三、覺書調印ノ當日ヨリ直ニ土地購買其他一切ノ細目ニ付協議ヲ開始スヘキコト
四、覺書調印ノ翌日卽チ前項協議ノ翌日ヨリ工事ヲ進捗セシムヘキコト
五、淸國ハ沿道地方官ヲシテ工事ノ施行ニ關シ諸般ノ便宜ヲ與ヘシムルコト
依テ茲ニ日漢{原文では横並びで表記}文各貳通ヲ作成シ互ニ調印ノ上各日漢{原文では横並びで表記}文壹通ヲ持シ以テ證據トナス
明治四十二年八月十九日
宣統元年七月初四日 奉天ニ於テ
小池張造印
錫良印
程德全印