日滿經濟共同委員會設置に關する協定（日満経済共同委員会設置に関する協定）

データベース『世界と日本』（代表：田中明彦）

日本政治・国際関係データベース

政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名]　日滿經濟共同委員會設置に關する協定（日満経済共同委員会設置に関する協定）

[場所]　

[年月日]　1935年7月16日

[出典]　日本外交年表竝主要文書下巻，外務省，295-296頁．

[備考]　

[全文]

　　　昭和一〇年（一九三五年）七月一五日新京ニ於テ調印

　　　昭和一〇年（一九三五年）七月一五日效力發生

　　　昭和一〇年（一九三五年）七月一六日公布

日本國政府及滿洲國政府ハ日本國及滿洲國ノ間ニ現ニ存スル日滿兩國ノ經濟上ノ依存關係ヲ永遠ニ鞏固ナラシムル爲日滿兩國經濟ノ合理的融合ヲ實現センコトヲ希望シタルニ因リ

兩國政府ハ昭和七年九月十五日卽チ大同元年九月十五日調印ノ日本國滿洲國間議定書ノ趣旨ニ據リ日滿兩國相互間ノ重要ナル經濟問題ニ關シテモ日滿兩國ハ充分且緊密ニ共同ノ實ヲ擧クルノ必要ナルヲ認メタルニ因リ

兩國政府ハ日滿經濟共同委員會ヲ設置スルコトニ決シ茲ニ左ノ如ク協定セリ

第一條　滿洲國新京ニ日滿經濟共同委員會ヲ設置ス

第二條　委員會ハ日滿兩國經濟ノ連繫ニ關スル重要事項及日滿合辦特殊會社斜ノ業務ノ監督ニ關スル重要事項ニ付日滿兩國政府ノ諮問ニ應シ其ノ意見ヲ兩國政府ニ具申スヘキモノトス

第三條　日滿兩國政府ハ前條ノ事項ニ付テハ豫メ之ヲ委員會ニ諮問シ其ノ意見ヲ俟テ之ヲ處理スヘキモノトス

第四條　委員會ハ必要ニ應シ日滿兩國經濟ノ合理的融合ニ關スル一切ノ事項ニ付日滿兩國政府ニ建議スルコトヲ得

第五條　委員會ノ組織及運用ニ付テハ本協定附屬書ノ定ムル所署ニ依ル

第六條　本協定ハ署名ノ日ヨリ實施セラルヘシ

本協定ノ正文ハ日本文及漢文トシ日本文本文ト漢文本文トノ間ニ解釋ヲ異ニスルトキハ日本文本文ニ依リ之ヲ決ス

右證據トシテ下名ハ各本國政府ヨリ正當ノ委任ヲ受ケ本協定ニ署名調印セリ

　　昭和十年七月十五日卽チ康德二年七月十五日新京ニ於テ本書二通ヲ作成ス

　　　日本帝國特命全權大使

　　　　南次郞（印）

　　　滿洲帝國外交部大臣

　　　　張燕卿（印）