データベース『世界と日本』(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 佛印問題爾後の措置に關する件(仏印問題爾後の措置に関する件)

[場所] 
[年月日] 1940年9月13日
[出典] 日本外交年表竝主要文書下巻,外務省,454頁.
[備考] 
[全文]

昭和十五、九、十三首、外、陸、海四相會議決定

一、九月六日ノ日本軍隊越境ノ事實ニ關シテハ遺憾ノ意ヲ表スルト共ニ責任者ニ對シテハ自主的ニ必要ノ處置ヲトレル旨ヲ表明ス然レトモ本件ハ其根本、佛印側ノ遷延策ニ原因スルモノナルコトヲ强ク抗議シ日本軍ハ八月三十日ノ東京ニ於ケル取極メ及同二十五日ノ東京ニ於ケル大橋「アンリー」ノ約言ニ基キ九月二十二日零時(東京時間)以降隨時進駐ヲ實施スル旨竝本進駐ハ友好的ニ行フモノナル旨ヲ駐日佛大使及佛印總督ニ通吿スルト共ニ現地ニ於テ速ニ前述ノ取極メハ約言及九月四日ノ現地取極メニ基キ其細部協定ノ締結ヲ促進センコトヲ要求ス

二、帝國軍隊ハ九月二十二日零時(東京時間)以降平和的ニ進駐ヲ實施ス

 本進駐ハ細目協定ノ成否又ハ交涉實施中ト否トニ拘ラサルモノトス

 在佛印居留民ハ進駐日時前ニ之ニ{(ヲ)とルビあり}海防及西貢附近ニ集結シ隨時引揚ケ得ル如ク準備スルモノトス

三、前項ノ場合萬一佛印軍抵抗セハ武力ヲ行使シ其目的ノ貫徹ヲ圖ル