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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 第8回主要国首脳会議におけるレバノン問題に関するアピール

[場所] ヴェルサイユ
[年月日] 1982年6月6日
[出典] 外交青書27号,448頁.
[備考] 外務省仮訳
[全文]

 我々は,レバノン及びレバノン・イスラエル国境地帯からの報道に衝撃を受けている。我々は,人命の損失,被害及び破壊に深い悲しみを覚える。我々は,この新たな暴力の発生は,もし継続するとすれば,この地球全体に破壊的結果をもたらしかねないと考える。

 我々は,国連安全保障理事会が,全会一致で採択したレバノンの領土保全,独立及び主権の侵害に対する重大なる憂慮を表明し,すべての紛争当事者がレバノン及びレバノン・イスラエル国境地帯におけるあらゆる軍事活動を即時かつ同時に停止することを要請した決議に留意した。我々は,また,ペレス・デ・クエヤル国連事務総長が関係当事者に行ったアピール及びこの会議の議長たるフランス共和国大統領あてに同事務総長が送付したメッセージに留意した。

 我々は,安全保障理事会及び国連事務総長による暴力の即時かつ同時停止に関する緊急アピールを強力に支持するとともに,我々は,この地域全体の平和と安全が保全されるよう,すべての関係当事者がこれらのアピールに留意するよう要請する。

 我々各国政府は,この目的の達成のために可能なあらゆる手段を講じるであろう。