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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 第13回主要国首脳会議におけるイラク・イラン戦争及びペルシャ湾の航行の自由に関する声明

[場所] ヴェネチア
[年月日] 1987年6月9日
[出典] 外交青書31号,399−400頁.
[備考] 外務省仮訳
[全文]

われわれは,イラク・イラン戦争の終結を促すため新たな協調した国際的努力が緊急に必要とされていることについて意見が一致している。われわれは,この戦争がイラク及びイラン双方の領土保全と独立を損なうことなく出来るかぎり早期に話合いによって終結することを希望する。両国は,この長期にわたる悲劇的な戦争により悲惨な苦しみを受けてきた。近隣諸国はこの紛争のあり得べき拡大に脅かされている。われわれは,国連事務総長の仲介努力を強く支持するとともに,国連安全保障理事会によって公正,かつ,効果的な措置がとられることを求める。これらの目的を念頭において,われわれは,ペルシャ湾における航行の自由の原則はわれわれにとって,また他の諸国にとってもこの上もなく重要であり,かつ堅持されねばならないことを再確認した。ホルムズ海峡を経由する石油の自由な流れ及び他の通航は妨げられることなく続かねばならない。

われわれは,これらの重要な目標を効果的に追求するための方法につき引続き協議して行くことを誓う。