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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 第22回主要国首脳会議におけるテロリズムに関する宣言

[場所] リヨン
[年月日] 1996年6月27日
[出典] 外務省
[備考] 外務省仮訳
[全文]

 ダハランにおける卑劣な攻撃により多数の米国市民の命が奪われ罪のない何百人もの人々が傷つけられたことを受け,我々主要先進7ヵ国は,この残虐で且つ正当化され得ない行為を非難するとともに,この厳しい試練に直面した米国及びサウディ・アラビアに対し,心からの結束の意を表す。我々は,犠牲となった者に対し哀悼の意を表すとともに,その遺族と米国及びサウディ・アラビアの国民とに対し深甚なる弔意を表す。我々は,また,この他の最近の非道なテロ事件を非難する。

 我々は,これらの悲劇的な出来事により,今日のすべての社会及び国家にとってテロリズムが重大な挑戦であるとの信念を一層強めた。我々は,改めて,その犯人又は動機を問わずあらゆる形態及び主張のテロリズムを無条件に非難する。テロリズムは,憎むべき犯罪であり,その犯罪者を法の裁きにかからしめる上で免責又は例外はあってはならない。

 我々は,努力と決意を結集し,すべての法的手段を用いてテロリズムと闘うという共通の決意を宣言する。オタワにおいて8ヵ国によって採択された行動指針に沿って,我々は,すべての国に対し,テロリストへのいかなる支持も行わないよう強く求める。我々は,資金の調達,テロ活動の計画,武器の調達,暴力行為の呼びかけ,及びテロ行為の勧奨を含むテロリスト及びその支援者の活動を封じるために,一層努力を傾注するとともに,他の国に対して,我々とともに努力するよう奨励する。テロ目的のために核物質,生物及び化学物質並びに毒素が使用されることの脅威に対し,特別な注意が払われるべきである。

 我々は,テロリズムとの闘いを我々の最優先課題と認識し,関連する国際条約をすべての国が遵守する必要があることを重ねて表明する。犯罪に対処するために明日8ヵ国が検討する勧告の多くは,その実施に伴い,我々の法執行当局がテロリズムと闘うべく協働するためのより適切な体制をもたらすこととなる。また,我々は,さらに,すべての国と協力し,国際社会がテロリズムを打破する能力を強化するすべての措置を検討し実施する決意である。この目的のため,我々は,更なる行動を検討し勧告するための閣僚会合を7月にもパリにおいて開催することを決定した。