[文書名] G8エネルギー大臣会合共同声明
G8エネルギー大臣はG8・中国・インド・韓国エネルギー大臣会合にあわせ、2008年6月8日に青森で会合を行った。我々はこの共同声明を歓迎する。我々はこの会合がG8北海道洞爺湖サミットにおける実りある議論に向け、以下のメッセージを発出することを確認する。
サンクトペテルブルグエネルギー安全保障原則{前21文字囲み線あり}
1.G8諸国のエネルギー大臣は、2006年サンクトペテルブルクエネルギー安全保障原則の順守状況について議論し、各国報告に対するIEAの総括コメントを歓迎した。最終のIEA審査報告書と同様、各国の最新報告は2008年7月のG8北海道洞爺湖サミットに提出される。我々は、各国報告が公表されることを慫慂する。
2.我々は、サンクトペテルブルクエネルギー安全保障イニシアティブや、そこに盛り込まれた原則は、G8諸国に限らず、全ての国にとって有意義なものと考える。我々は、各国がこの原則を受け入れることを希望する。
エネルギー安全保障と気候変動{前14文字囲み線あり}
3.我々は、中国・インド・韓国と、エネルギー安全保障、気候変動、経済成長へ対処することをG8+3エネルギー大臣会合の準備会合の中で約束した。
4.エネルギー需給両面における費用対効果的な省エネルギーの促進は、経済成長を支えつつ、エネルギー安全保障、気候変動へ対処するための前提条件である。我々は、特にエネルギー効率改善に関するIEAの25の勧告(Annexを参照)を高く評価する。我々は、IEAの勧告を最大限実施しつつ、国別の省エネ目標、行動計画の策定を行い、進捗状況を公表する。我々は、全ての国、特に主要経済国がIEAの勧告を積極的に検討し、国情に合ったものを実施するよう慫慂する。
5.我々は、グレンイーグルス行動計画に基づく作業を促進しつつ、IEAがエネルギー指標に係る努力を強化することを慫慂する。我々はIEAと必要なデータを共有していく。
6.我々は、CCSが、気候変動とエネルギー安全保障に取り組む際に重要な役割を持つことを強調する。我々は、グレンイーグルス行動計画に対応して策定された、IEAとCSLF(炭素貯留隔離リーダーフォーラム)による勧告を一体となって支持する。我々は、2020年までのCCSの幅広い普及の開始に向け、技術開発やコスト削減を支援することを目的として、各国の多様な国情を考慮しつつ、2010年までに20の大規模な実証プロジェクトを立ち上げる必要があるという勧告を強く支持する。
7.先進国、途上国双方における大規模一体型CCS実証プロジェクトの推進やCCSの普及に向け、国際金融機関と協力し、金融支援、キャパビル、情報共有等の国際行動を促進する。
8.我々は、CCSの加速的普及と商業化に係る進捗状況評価に加え、2010年時点におけるIEA・CSLFの勧告の実施状況に関する評価が行われることを期待する。
9.我々はグリーン調達、グリーン投資を含む気候変動緩和に資するイニシアティブを促進する。
10.我々は、G8及びその他の国のエネルギー大臣間での対話を促進する。
11.我々は、G8国であるイタリア大統領の2009年に次回エネルギー大臣会合を開催するイニシアティブを歓迎する。