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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] ハイリゲンダム・ラクイラ・プロセス(HAP)のアジェンダ(第35回ラクイラ主要国首脳会議‐G8サミット)

[場所] ラクイラ
[年月日] 2009年7月9日
[出典] 外務省
[備考] 外務省仮訳
[全文]

1.将来への優先課題

 ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、メキシコ、ロシア、南アフリカ、英国、米国、EC(以下「パートナー国」という)は、2年間、ハイリゲンダム・ラクイラ・プロセス(HAP)として対話を継続することに合意した。パートナー国は、2010年のムスコカ・サミットにおいてガイダンスとして首脳へ提出される実質的な報告書に基づき、1年目の最後に進捗状況をレビューする。最終報告書は、2011年のフランス・サミットで提示される。このプロセスは、既に着手した作業であるとの精神の下、相互理解の強化を目的とした政策対話であり、パートナー国の共通の関心分野に焦点を当て、前向きでかつ目に見える成果をもたらす。それはまた、主要課題に対応するため引き続き十分な柔軟性を持ち、将来を形成するのに役立つ。このプロセスは、国際機関及び他の会議における取組を補完し付加価値を付与し、そこでの共通した立場の探求を容易にする。

 HAP運営委員会は、喫緊の地球規模の課題を取上げる柔軟性を持つ。その目的は、世界的な開発努力について影響を与え又は有意義な全体的進捗の可能性が予見される新たなかつ/又は分野横断的な問題に対処することである。運営委員会の次回会合では、幅広い分野における作業を体系付け組み立てていく最良の方法を決定する。

あり得べきテーマ:{前9文字下線有り}

・相互利益のための投資の自由

・持続可能かつ社会経済的開発プロセスにおけるイノベーション及び技術の役割

・開発の戦略的アプローチとその社会的側面・脆弱な国家に対する支援・食料安全保障と関係機関の改革

・エネルギー

・運営委員会が決定するその他のあり得べき問題。既にいくつかの関心の指摘が表明された。

2.新しい統治構造と作業編成

 HAP運営委員会は、G8とG5のパートナー国が共同で議長を務め、会合は、G8・G5パートナー国によって交互に開催される。運営委員会は、このプロセスが共通の関心分野における成果重視を確保するために必要な行動をとるために必須の許容範囲と柔軟性を持つ。結果として、既存の作業部会の維持、修正及び終了若しくは新しい作業部会の創設といった必要な行動を取る。運営委員会はまた、適切である場合、ケース・バイ・ケースで、他の国、及び/又は国際機関を特定の作業部会の議論に参加するために招待することを決定できる。パートナー国は、2007年以来、HDP支援ユニット及びOECDの積極的な取組を認識し、それらの組織にこの新しい局面においてもこのプロセスを継続して支援するよう要請する。