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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 水と衛生に関するより強力なG8・アフリカ・パートナーシップ

[場所] ラクイラ
[年月日] 2009年7月10日
[出典] 外務省
[備考] 
[全文]

我々が持続可能な開発、富の創出及び貧困撲滅に関する主要な障害と考える、多くのアフリカ諸国における水資源の不足の高まり及び水と衛生への持続的なアクセスの劇的な欠如に懸念を有し、

世界の大部分では、水と衛生に関する国際的に合意された目標を達成するための軌道に乗っているのに対し、アフリカの多くの国ではかかる状況にない事実を認識し、

これらの目標を達成することは、アフリカにおける貧困との闘いでの重要な前進であるとともに、人間の尊厳を強化し、子供の死亡に伴う苦難を削減し、就学を容易にし、また女性の能力拡大の重要な要因であることを確信し、

2008年のG8及びAUサミットで行われた水と衛生に関する共同作業の強化に関する双方向の呼びかけに応じ、

我々は、責任の共有及び相互説明責任の原則に基づき、水と衛生へのアクセス増大のためアフリカとG8諸国との間でより強力なパートナーシップを構築する決意を有する。G8及びAUの共同の政治的重みを通じて、我々は、現場での具体的な成果のための、国及び国際レベルでの水と衛生の改善に関する適切な機運及びコミットメントを確保する。

このパートナーシップの文脈において、アフリカ水閣僚評議会(AMCOW)を通じたAUのリーダーシップの下、アフリカ諸国は、既に合意されたコミットメントを基に、以下の取組を継続する。

−− 水関連MDGsを開発の最優先事項の一つとする。

−− 水と衛生に関する国の計画を実施する。

−− 国家予算内の資源配分を含め、本分野へ資源を動員するための資金計画を実施する。

−− 援助協調プロセス及び援助効果に関するパリ宣言とアクラ行動計画に沿った水と衛生に関する投資計画の形成を通じて、開発援助を主導する役割を強化する。

アフリカによるコミットメントの実施を支援するために、G8諸国は以下を行う。

−− 水と衛生に関する国の計画を策定し実施するため、アフリカ諸国の能力向上を支援する。

−− 援助効果を促進するため、マルチドナー・プラットフォームの中で協調を改善する。

−− 国の優先事項をより反映するために援助を調整する。

−− 投資の動員を目的とした資金メカニズムへの二国間及び多国間による貢献を改善する。

−− 国の優先事項をより反映するために援助を調整する。

−− 投資の動員を目的とした資金メカニズムへの二国間及び多国間による貢献を改善する。

−− 制度面での支援を求めるアフリカの要求に対応するためAU委員会、AMCOW及び地域経済共同体を支援する。

各国が自国の開発の成功に対して一義的な責任を負っていることを認識しつつ、両者は、政治的アジェンダにおいて水関連MDGsの達成を優先事項とする。このことは、水大臣、財務大臣及び計画大臣を含む多くの利害関係者が開発パートナーと共に関与する水に関する対話を支持することを伴う。我々のパートナーシップは、新しい構造作りを目指すのではなく、すべての関連するアフリカのパートナー及び国際的なドナーによる継続中のイニシアティブを補完し、強化するものである。

我々は、水と衛生に関するより強化されたアフリカ・G8のパートナーシップを2009年末までに提示するために、この協力を強化し、発展させるためあらゆるレベルでの作業を継続する。11月に南アフリカで開催予定のアフリカ水週間は、水と衛生に関する課題に取り組む我々の共通目標に向けた目に見える進展のための好機となり得る。