データベース『世界と日本』(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] ウクライナへの支援に関するG7財務大臣声明

[場所] 
[年月日] 2022年12月22日
[出典] 財務省
[備考] 仮訳
[全文] 

1. 2022年の間、及び来年を見据えて、ウクライナを支援するとの我々のコミットメントは引き続き揺るぎないものである。G7は、必要な限り、断固としてウクライナとともにあり続ける。我々は、我々の首脳による2022年12月12日の声明を再確認するとともに、首脳の声明に加わり、ロシアの侵略戦争とそれに起因する悲劇的な人命の損失、また、特にエネルギー・水道設備といった重要インフラ及びウクライナ全土の都市を標的としたロシアの継続的な非人道的で残酷な攻撃を非難する。我々には、ルールに基づく国際システムの基盤に対する攻撃でもある、ロシアのいわれのない攻撃に対して、ウクライナが抵抗できるよう支援する道徳的義務がある。

2. ロシアの戦争によって引き起こされた世界の重大な混乱は、引き続き世界中の多くの国々に深刻な影響を与え、低・中所得国に偏って影響を与えている。したがって、こうした局面において、とりわけロシアのエネルギー・食料の兵器化による最も脆弱な国々への壊滅的な影響を緩和するため、ロシアの戦争による世界への影響に対する我々の共同の対応が極めて重要である。我々は、我々の制裁が食料を標的としていないことを再確認する。我々は農産品の自由な流通を明確に許容し、第三国に対する潜在的な負の影響及び波及効果を最小化するためにあらゆる努力をする。

3. 我々は、10月12日の声明を想起しつつ、引き続きウクライナの緊急の短期的資金需要に対応することに強くコミットしている。この野蛮で不当な戦争が始まって以来、G7は国際社会とともに、ウクライナに多額の支援を提供しており、ウクライナの緊急の人道的、物資的及び資金的需要への対応において固い結束、創造性と強さを示してきた。

4. 2022年には、ウクライナの今年の資金不足を解消するため、我々は327億米ドルの財政支援を動員した。この全額は、既にウクライナにディスバースされたか、その手続き中である。この支援により、ウクライナはウクライナ国民に対して政府の中核的な機能の提供を継続することができた。我々は、国際通貨基金(IMF)のウクライナのための管理勘定を含め、この支援の重大な部分を提供するための世界銀行グループとIMFによる重要な取組を認識する。欧州復興開発銀行や国際金融公社、欧州投資銀行を通じた、ウクライナ当局、国有企業及び民間部門に対する追加的な支援は、計67億米ドルに達する。先述の支援は、ウクライナに対して継続中のG7の軍事的、人道的、開発協力、輸出金融及び早期復旧支援に追加されるものである。

5. 国際社会とともにウクライナを支援するという我々の揺るぎないコミットメントを強調するため、本日、我々は、ウクライナ政府のニーズに沿って、協調の下での来年の財政・経済支援のための共同のアプローチを確認する。2023年に向けて、我々は既に、最大320億米ドルのウクライナへの財政・経済支援を動員しており、また、更なる前進を続ける。とりわけ、この金額には、金利負担をまかなうための加盟国からのグラントにより補完される欧州連合からの180億ユーロ、バイデン政権により提案され米国議会により今週後半に承認されうる、米国の重要な支援パッケージ、英国により保証される5億米ドルの支出間近の世界銀行の更なる融資、ロシア及びベラルーシからの輸入に対する1億1,500万加ドルのカナダの関税収入が含まれている。また、日本も2023年に向けた追加の財政支援を準備している。ウクライナのニーズの明確な特定に基づいた、これらの重要なコミットメントは、ウクライナに確実性を与え、同国政府が基本的なサービスの提供を継続し、最も重要な復旧を実行し、経済を安定させることを可能にするものである。我々は、軍事的、人道的、開発協力及び早期復旧支援に加え、財政・経済支援について、必要に応じて更なる対応を取る準備がある。また、我々は、他のドナーに支援を強化するよう強く奨励する。

6. 我々は、IMFのウクライナ政府との緊密な関与を支持し、また、ウクライナ政府が一貫したマクロ経済フレームワークを策定して遵守し、ガバナンスと透明性を強化し、資金需要を特定できるよう支援するための、理事会による関与を伴うスタッフ・モニタリング・プログラムを強く歓迎する。我々は、IMFとウクライナに対し、信頼性のある、野心的で、十分な資金供給と適切な条件を伴うIMFプログラムの2023年の可能な限り早期の合意と提供に向けて迅速に進展するよう求める。

7. 我々の首脳による、関連する国際機関及び国際金融機関との緊密な調整の下で、ウクライナ及び国際的なパートナーと共にウクライナの復旧、復興及び再建を支援するための、複数の機関から成るドナー調整プラットフォームの設立の合意を受けて、我々は、この重要な作業への支援と貢献のための共同の取組を継続する。また、我々は、2022年12月13日にパリにおいて開催された、ウクライナ国民を支援する国際会議の成果を歓迎する。