[文書名] グローバル・ミニマム課税に関するG7声明
本年初頭、米国財務長官は、OECD/G20BEPS 包摂的枠組みで合意された「第2の柱」のルールに関する米国の懸念を表明し、米国親会社グループを、それらが対象となる既存の米国ミニマム課税ルールを認識したうえで、所得合算ルール(IIR)および軽課税所得ルール(UTPR)を免除する「共存」という解決策を提示した。
H.R.1「一つの大きく美しい予算法案(One Big Beautiful Bill Act : OBBBA)」の上院修正案(2025年6月16日提出)において最近提案されている米国の国際課税システムへの変更の考慮、OBBBAの上院版における899条の削除、及び、国内ミニマム課税(QDMTT)の実施の成功とその影響の考慮を含めた、両ミニマム課税制度の分析に基づいて行われたこの問題に関する議論を踏まえ、共存システムは、将来にわたり、税源浸食と利益移転に対処する中で「包摂的枠組み」の法域が得た重要な成果を維持し、国際課税システムにおけるより大きな安定性と確実性を提供しうるという理解が共有されている。
この理解は、潜在的な税源浸食及び利益移転のリスクに対処するために、包摂的枠組みを通じて共に協働することへの我々の継続的なコミットメントを基盤とするものであり、以下の受け入れられた原則に基づく:
− 共存システムでは、米国親会社グループの、米国内利益および米国外利益の双方について、UTPRおよびIIRから完全に免除する。
− 共存システムでは、その共通の政策目的を保持するため、公平な競争環境の観点から特定される重大なリスク、または税源浸食と利益移転のリスクが対処されることへのコミットメントを含む。
− 共存システムの実現に向けた作業は、「第2の柱」全般に係る執行とコンプライアンスの枠組みの大幅な簡素化の実現と並行して行われる。
− 共存システムの実現に向けた作業は、「第2の柱」における実質ベースの還付無税額控除の取扱いが、還付付税額控除の取扱いとより整合的になることを確保する変更を検討することと、並行して進められる。
共存システムの実現は、デジタル経済の課税に関する建設的な対話及びすべての国の課税主権
保持を含む、国際課税システムの安定化のさらなる進展を促進する。
我々は、これらの問題がより広範な法域グループにとって関連性を持つことを認識しており、「包摂的枠組み」において、すべての当事者が受入れ可能かつ実施可能な解決策に迅速に達する観点から、この理解及びそれが基づく原則について議論し、発展させることを期待する。
我々はまた、899条の削除が、ここで示された理解全体にとって、また、包摂的枠組みにおける議論にとってより安定した環境を提供するために、極めて重要であることを認識する。