[文書名] 地政学的課題に関するG7首脳声明
ウクライナ
我々、G7首脳は、ウクライナがその自由、主権及び領土一体性を守るための取組に対し、揺るぎない支持の下で結束している。我々は、重要インフラ及び文化遺産への攻撃によって苦しむウクライナ国民との連帯を改めて表明する。我々は、ここ数か月におけるウクライナの強靱さと戦場での前進を称賛し、現在新たなモメンタムが生まれていることを強調する。
この新たなモメンタムを支援し加速させるため、我々は、防空能力、追加のシステム及び迎撃手段並びに長距離能力の供与を増加させることに同意する。我々はまた、ウクライナの軍需生産拡大を可能にするため、ライセンスの利益をウクライナに拡大することについても検討する用意がある。
我々は、ウクライナ当局が示したニーズ及び優先事項に基づき、エネルギー強靱性の重要性を強調する。我々は、同国が次の冬を乗り切るための更なる支援を提供することに同意する。
我々は、ロシアの戦時経済への圧力を強化することにコミットする。この文脈において、我々は、石油及びガス部門に科すものを含めた我々の制裁を強化する。ホルムズ海峡を再開する上で、我々が支持する取引をトランプ大統領がまとめたことを受けて、我々は、今こそ追加措置を進める適切な時期であると考える。
中東
我々は、中東において転機と好機が現に存在していることを認識する。
我々は、トランプ大統領の強力な指導力の下で確保され、仲介国の支援を受けて成立した米国とイランの合意の発表を歓迎する。この合意は、イランによる核兵器保有を阻止し、その地域的活動及び弾道ミサイル活動に関連する脅威に対処するための歴史的な機会を提供するものである。我々は、この合意を支持し、その履行に貢献する用意がある。
我々は、制限や通航料を伴わない通過通航権が国際貿易の基盤であることを改めて確認する。我々は、フランス及び英国が主導する多数国間の自立的かつ防御的な取組が、商船の保護、海運事業者への安心感の提供、及び全ての機雷が除去されたことの確認支援を通じて、ホルムズ海峡における海上交通の再開を促進する上で重要な役割を果たし得るとの認識について同意する。
我々は、トランプ大統領が確保した覚書に続く、地域の全ての人々に平和と安全をもたらし得る、強固かつ包括的な後続の外交的合意を強く支持する。我々は、地域内外におけるイランによる脅威に対処し、同国が決して核兵器を取得しないことを保証するという目的のための交渉の必要性を強調する。我々は、そのような交渉が、国際原子力機関(IAEA)を含む関連する地域及び国際的パートナーの貢献から恩恵を受けるであろうとの認識について同意する。我々は、イランが決して核兵器を取得しないことを改めて確認する。
レバノンにおいて、我々は、即時かつ実効的な停戦を通じて、ヒズボッラーの武装解除と国家による武器独占を達成し、適切な国際的な安全保障上の下でレバノンの領土一体性及び主権を保護しようとするレバノン指導部の取組を支持する。
ガザにおいて、我々は人道・復興支援及び関連する政治的・安全上の措置の迅速な実施を加速させる。我々は、ヨルダン川西岸地区における暴力の終結を求める。
我々は、ホルムズ海峡に対する世界的な脆弱性を低減し、エネルギー備蓄を増加させるため、エネルギー供給ルートの多角化を加速させることにコミットする。我々は、カナダが今後数年間で世界市場に大幅な追加供給能力を提供する可能性を歓迎する。
インド太平洋
我々は、法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋の重要性を強調する。我々は、東シナ海、南シナ海及び、対話を通じて平和的にのみ解決されるべきである台湾海峡における、特に力又は威圧による、あらゆる一方的な現状変更の試みに対する反対を再確認する。
我々は、北朝鮮の核・弾道ミサイル計画に対し深い懸念を表明し、国連安全保障理事会決議に従った、北朝鮮の完全な非核化へのコミットメントを再確認する。我々は、北朝鮮に対し、拉致問題を即時に解決するよう強く求める。我々はまた、北朝鮮の暗号資産の窃取やサイバー犯罪に対し、共同で対処する必要性を改めて表明する。
我々は、2026年6月11日にマクロン大統領が主催し、中国も参加した「成長のためのグローバルな収れんサミット」を歓迎する。我々は、大規模かつ持続的な世界的経済不均衡の原因及びそれらに対処する必要性について、他の主要エコノミーとの認識の収れんを図るという共通の利益を改めて確認する。我々は、米国が議長国を務めるG20及びその他の関連するフォーラムにおいて、これらの取組を継続する。