データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] アフリカ開発会議(TICAD)閣僚会合(堀井学外務大臣政務官全体会合3スピーチ仮訳)

[場所] 
[年月日] 2017年8月25日
[出典] 外務省
[備考] 
[全文]

<冒頭:人間の安全保障>

・TICADプロセスは,アフリカ大陸で最も大切なのはアフリカの人々であるという考えに基づく。アフリカにおいて持続可能で包摂的な開発を達成するためには,人々の保護とエンパワーメントが必要。TICADの指導理念である,この「人間の安全保障」という概念は,人間中心の開発へのアフリカ自身の願望と方向性を同じくするもの。

<保健>

・一人一人の保護と能力向上のため,日本は,強靱な保健システムを促進するアフリカの取組に協力。特に,公衆衛生上の危機への対処のため,感染症対策従事者を育成してきた。

・また,日本として,モデル国に選定されている国々の取組をアフリカ大陸全体に広めることによって,アフリカにおけるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の推進に貢献する決意。本年12月13日,14日には,UHCフォーラムが日本にて開催予定。国際社会及び各国でのUHCに向けた進展の促進を期待。

<アフリカきれいな町プラットフォーム>

・急速な都市化により,ゴミ処理がアフリカにおける深刻な問題となりつつある。自分の発言の後,武部環境政務官から,昨日開かれた「アフリカきれいな町プラットフォーム」のサイドイベントの結果につき説明をお願いする。

<社会の安定:気候変動>

・社会の安定及び持続可能で包摂的な開発の前提条件となる環境と食料安全保障に関連する課題を解決する重要性も強調したい。アフリカ各国が,気候変動・自然災害に対する強靱性を高めるための支援が重要。

<社会の安定:食料安全保障>

・環境問題は,食料安全保障とも関連。日本は,アフリカにおいて,稲作技術を農業従事者に提供するだけでなく,彼らが自分自身で技術の普及及び開発ができるよう人材育成を行う農業プロジェクトも実施。

<平和と安定:人材育成支援>

・平和と安全は,グッドガバナンス,法の支配,人権尊重とともに社会の安定に寄与。日本は,アフリカの若者への教育・職業訓練分野における支援を行うことで,健全な社会開発に向けた基礎作りに貢献。

・また日本は,アフリカ13か国にあるPKO訓練センターにおいて,国連を通じ,社会の安定化により一層直接的に取り組んでいる人々に対する能力強化を支援。

<平和と安定:海洋安全保障>

・最後に,海洋安全保障及び海上安全の強化の重要性について強調したい。航行の自由及び阻害されない合法的な通商を確保することは,地域内外の平和,安定及び繁栄にとって極めて重要。

・国連海洋法条約に反映された国際法に基づく,ルールを基礎とした海洋秩序を,我々は共に確保すべき。

<結語>

・人間の安全保障については,これまでのTICADプロセスを通じて大いに進捗しているが,まだ克服しなければいけない課題があることも事実。本日の議論では,多くのグッドプラクティスとともに,アフリカ諸国の取組への更なる支援の方策について建設的なご意見を期待。